本日も読んでいただいてありがとうございます。こんにちは、マスターです。
宝塚記念のレビューについてお伝えして参ります。
2025年春季G1シリーズはこの宝塚記念で終了しましたので平日の事前予想は暫くの間「ランダム配信」になります。予めご了承下さい。
今日のメニューは
・宝塚記念のレビュー
・今週の重賞について…しらさぎSって何?!この時期に府中牝馬S?!
です。最後までお読みいただければ幸甚です。
■宝塚記念
◆条件
・阪神
・芝2200m
・GI
・定量
◆結果


◆予想結果

◆レビュー
武豊騎手が乗った⑫メイショウタバルが見事逃切りました。
すなわり、レースラップがそのままメイショウタバルの走破ラップになります。それがこちら。
12.4 – 11.0 – 11.4 – 12.1 – 12.2 – 12.2 – 11.9 – 11.9 – 11.8 – 11.7 – 12.5
最初の1F(=200m)は止まっている状態から走り出す為遅くて当然。次の1Fはポジション取りの為に少々早くなりがちです。この2Fもそれはそれである程度大切ですが、問題は3F目から後ろです。これを基準(12.0秒)からどれだけ乖離しているかを見てみます。
▲0.6→+0.1→+0.2→+0.2→▲0.1→▲0.1→▲0.2→▲0.3→+1.5
如何に武豊が絶妙か?!が良くわかります。
前半6Fと後半5Fにわけると、前半6Fは基準72秒→71.3秒と絶妙。逃げ馬として貯め逃げする事なく、でも可能な限り脚を使わず残して、後続にもある程度脚を使わせた。
そして残り5Fは残りの力を振り絞って11.9→11.9…ここから11.8→11.7と少しづつラップを上げた。
後続は3番手に1番人気のベラジオオペラがいるので自由自在に動く…という訳にはいかない。何故なら、早々とベラジオオペラを抜いても最後止まってベラジオオペラに差し返されたら「早仕掛け」と叩かれる。ただベラジオオペラを差しきりたい。末脚には自信がある。だからベラジオオペラがメイショウタバルを捉まえようと動くのを待って、ベラジオオペラが動き出したら動く…という思考回路になりがち。
対してベラジオオペラはギリギリまで追い出しを待って、後ろが届かないタイミングで先頭に立つ事を考える。
この混沌とした中でベラジオオペラの鞍上がメイショウタバルの脚を見誤ったら…、ベラジオオペラの動き出しが遅れ後ろもワンタイミング遅れる。それに加えて、均等やや早めラップを刻んだ事で、全体的に切れる脚は失っている。そこら辺の事情をまったく無視して後方待機で直線だけレースしたジャスティンパレスだけが最後3着に突っ込んできた。
この番手・3番手に人気馬が位置する事と絶妙のラップで後ろに脚を使わせる…この2つを同時に成立させて、初めて逃げ切れる。
そんな難しい芸当を武豊+メイショウタバルがやってのけた…のが、この宝塚記念だった。
◆レース後の騎手コメント
1着…メイショウタバル(武豊騎手)
「嬉しすぎますね。涙が出そうになるくらい嬉しかったです。(中略)どれくらいのペースで行ったらいいのか、どれくらいの感じで馬が走るというのはスタートしてみないと分からなかったので、色々な迷いもありました。それ以上は速くしたくなかったですし、スローも望んでいなかったので、丁度良いくらいの入りかなと思いました。どの馬かは分からなかったのですが、割と早めに来ていました。それは馬場傾向で、ある程度各馬が早目に仕掛けて来るのかなと思っていましたが、4コーナーを回る時の手応えも良かったので、リードを取った時に何とか押し切ってくれ、という気持ちでした。(後略)
2着…ベラジオオペラ(横山和生騎手)
「もしかしたらスタートの一歩目、調教で早く止まったところなどに夏負けの兆候があったかもしれません。一歩目が昨年ほどではありませんでしたが、進みの悪さというか、鈍かったです。それでも上手に競馬をして外に出して、勝ち馬が頭を上げたところで早めに捉えに行きましたが、馬場も相手の好きな馬場で、こちらが止まっているというより勝ち馬が伸びている感じでした。距離もこなせないわけではありませんが守備範囲から少し外れていたかもしれません。ただ内容の良い、良い内容の競馬でした」
3着…ジャスティンパレス(M.ディー騎手)
「調教の成果もあり、ゲートの中はおとなしかったです。スタートもしっかり切れました。ブリンカー効果もありました。道中もハミをしっかり取ってくれました。ポジションは馬のリズムに合わせて運びました。向正面でアーバンシックが見えたのでそれをターゲットにしながら直線では良い進路に出したいと思いました。それに応えて最後はいい脚で伸びてくれました。この馬と関係者に感謝したいと同時に、勝てなかったことが残念です」
4着…ショウナンラプンタ(幸英明騎手)
「最後まで良く伸びてくれましたが、前が残る展開でした。悔しいですが力は見せてくれました」
5着…チャックネイト(D.レーン騎手)
「パドックでレース前に落鉄して付け直した時に、気持ちが昂りました。スタートしてからは冷静でした。コーナーも、道中も、ロスなく回ることができて、直線しっかり伸びてくれました。レース前からいろいろなことがありましたが、たいした馬です。いい競馬をしてくれました。やわらかい馬場への適性も見せてくれました」
6着…ソールオリエンス(松山弘平騎手)
「スタートは五分に出てくれましたが、行き脚がつかず後方からになりました。無理してついていくと持ち味が発揮できないと思いました。逃げ馬が勝つ展開で頑張って追い込んでくれて、まだまだやれる馬だと思います」
11着…レガレイラ(戸崎圭太騎手)
「ポジションは取っていきたいと思っていて、良いところを取れて、道中はリズム良く運べました。3、4コーナーぐらいから手応えが怪しくなりました。前にベラジオオペラがいたのでちょうど良いかと思いましたが、(脚が)溜まっている感じはありませんでした。緩い馬場がもうひとつだったのか、久々もあったのか、はっきりしたところはわかりませんが、また改めてですね」
14着…アーバンシック(C.ルメール騎手)
「ちょうどいいレースができました。いいリズムでした。でも、3コーナーから忙しくなって、進んでいかなくなりました。ギアが上がりませんでした。馬場の影響もあったのかもしれません」
15着…ローシャムパーク(菱田裕二騎手)
「ゲートを出てから考えようと思っていて、思っていた通りのスタートが切れました。道中は楽なポジションで運べました。ただ、4コーナーから脚色が怪しくなりました」
17着…ヨーホーレイク(岩田望来騎手)
「ポジションは良かったですが、本来の走りではありませんでした。もしかするとあまり状態が良くなかったのかもしれません。やりたい競馬はできたと思います」
■今後の予定
今週末は2重賞しらさぎS・府中牝馬Sが行われます。
しらさぎSなんて聞いた事ありませんよね?!昨年までの「米子S」です。そうサマーマイルシリーズの開幕レースを飾っていたオープン特別です。それがG3に格上げになりレース名がこの「しらさぎS」になりました。
また府中牝馬Sも、1992年より昨年まで32年間の長きに渡り10月の東京競馬場で11月のエリザベス女王杯の前哨戦としてG2までに格上げされて開催されてきました。2017年からはアイルランドトロフィー府中牝馬Sとして行われてきましたが、今年からあちらは「アイルランドトロフィー」だけになりそのまま残り、「マーメイドS」というレースが(競馬場は変更されるも)開催内容を引き継ぎ(6月中下旬-G3-1800m-ハンデ戦)府中牝馬Sとして開催される事になりました。一旦「名称」を忘れて条件だけでレースを考えた方がベターですね。
記事がお気に入りいただけたら、下のSNSからシェアしてください。